エンターテインメント

約2年ぶりにFourplay*1のライブへ行ってきました。今回彼らのライブを見るのは2度目で、ブルーノートに行くのも2度目でした。学生の身にはいろんな意味で敷居が高いライブですが、若い内に一流のものを見ておいて損は無いだろう、というのが私の持論です。今回はテーブルの自由席しか取れなかった前回と違って、少しばかり安い(と言ってもちっとも安くないわけですが・笑)カジュアル席を取れたので幾分敷居も低かったですね。
2回目だったというのに加えて2人だったというのもあって、今回は前よりリラックスして見ることが出来たように思います。ステージだけでなく座席も見渡せる位置に座席を取ることが出来たので、開演までは初めてブルーノートへ行った相方とあちこち観察していましたが、ほどなく開演…4人が何気なく出てきて始まりました。個人的には1曲目が一番うれしかったですね。冬をテーマにしたアルバム*2に入っている『Angels We Have Heard On High』という曲なのですが、これはクリスマスの色合いが強い曲なのでクリスマス以後にはしないかな、と思っていました。Fourplayの中でもかなり好きな部類に入る曲が生で聴けた上に、CDに入っているバージョンよりも進化している感じで、最初からにやにやしてしまいました。今回は一応夏に出たアルバムを持ってのライブということだったんですが、この曲以外にも古い曲を結構していたので、それなりにアルバムを聴いているものとしては、回数を重ねて熟成されたそれらの曲を聴けてうれしい限りでした。
前回以上にセッション性が高かったのも聴いている側としては楽めました。Eastの口笛がかなりのところまでBobのピアノについて行っていたのや、Larryが早弾きで負けていたのには、会場にもかなり笑いが起こっていました。前回同様曲の途中でのパントマイムもありましたが(笑)、ああいう遊びも息がかなり合っていないと出来ないでしょうね。
聴く側がリラックスしていたというのもありましたが、メンバーたちも前回より楽しんでいたように思います。笑顔でのやり取りは彼らのいつものスタイルのようですが、今回は音を聴いていても非常に楽しそうなのが伝わってきました。ひとつひとつのセッションに遊びの要素と熱い要素とが共存していて、アドリブの醍醐味が結晶したようなステージでした。生のライブは数えるほどしか行ったことが無く、ジャズのライブに至っては彼らのものしか見たことが無い私ですが、それでもこれほどまでに技術とエンターテインメント性が高次元で両立しているライブは、そう無いと思います。
財布には決して優しくないライブですが、またこの素晴らしい人たちに会いに行きたい、そう思わせてくれる楽しいひとときでした。ゆっくりテーブル席に就いて、そのままホテルにでも泊まっていけたら…それが理想ですが、出来るようになるにはまだしばらくかかりそうですね(笑)

*1:http://www.fourplayjazz.com/
TOPの写真は怖いですが(笑)一緒に言った相方曰く「チャーミングなおじさま」だそうで、確かに今回の彼らからは楽しんでいる感じがとても伝わってきました。

*2:『SNOWBOUND』
このアルバムについては以前レビューを書いています。http://d.hatena.ne.jp/kenken321/20041124