ウッドバッジ研修所

「もう少ししてから書く」と言っておきながら、結局書かないまま終わってしまいましたね…いつもどおりといえばそれまでですが(^^;
先週は*1、月曜日から木曜日までボーイスカウトウッドバッジ研修所というものに行ってきました。平たく言えば、ボーイスカウトのリーダーをする上で必要な知識を教えてくれる場、といったところでしょうか。ここの注では「リーダーの養成所」という説明になっていますが、そこまでいうと少し語弊がありそうですね…実際そんなにお堅いものではありませんし。ボーイスカウト活動全般についての話に加えて、ビーバーやカブといった各該当部門にある子どもたちの特質であるとか、それをふまえた上での活動の企画・運営について、といったところが主な内容です。
研修所は各部門ごとに、ゴールデンウイークや秋の連休のころなどに開設されることになっています。今回の連休中、近隣の県では大阪・兵庫・奈良でビーバーの課程が開設されたのですが、私は奈良のコースに参加してきました。研修所に参加するのは初めてだったのですが、参加者にはスカウト経験の無い方も多いということだったので、一応10年以上活動に参加してきた私は特に緊張することもなく、初日を迎えました。
初日は月曜日。ゴールデンウイーク中といっても、この日は実は平日…大学は実質的にさぼったことになります(^^;受付は現地で9時から(だったはず)。私は同じ京都から参加される方の車に乗せてもらって現地へ向かいます。余裕をみて30分前には着きたいということになったのですが、先に講師として行かれた方の話によると、混んでいたら3時間はかかるということ…なんと5時半に京都を出発することになりました(笑)うちから乗せてもらうところまでも、もちろんいくらか時間がかかりますし、昼食は持参ということだったので、途中でコンビニにも寄っていかなくてはいけません。家を出るのは5時、起きるのはそのだいたい1時間前の4時すぎと、逆算しただけで嫌になりそうでしたが、何とか起きて乗せてもらうことが出来ました。
で、実際の道のりですが、走り始めると意外とスムーズでした(^^;奈良の街中など高速を使えないところもあったのですが、時間が時間だけに空いていて、結局かかった時間は言われていた半分ほど…7時にはキャンプ場に着いてしまいました(笑)仕方なく、車の中で少し仮眠をとったりして時間を潰していましたが、他の人にも時間が読めずに早く着いてしまった人がいたので、少しフライング気味に受付、そして開所となりました。
簡単に開所式をしたら、すぐに講義に入ります。ボーイスカウトの活動方針として、「行うことによって学ぶ」、つまり実際に行動することで色んなことを身につける、ということがあるのですが、リーダーとして必要な知識はそれだけでは足りませんよね。活動の歴史や、今言ったようなことを含めた活動の方向性などといったこと、それに以外にも講義形式でしか学べないことはあります。初めはボーイスカウト活動全般について…少し眠かったですが、最初なのである程度まじめに聴いていたような気がします(笑)
研修中の生活は、いわゆるキャンプ生活…講義はもちろん室内*2ですが、宿泊はテント、食事も昼食の弁当以外は自分たちがかまどで自炊する、という生活になります。大抵のところだと、初日にテントやタープを設営するという時間があるのですが、今回の施設は常設のテントがあり、炊事場もかまどとともに屋根のあるところが整備されていたので、その分の時間や手間はかなり省けました。常設でない場合、設営はもちろん面倒ですが、帰る前に撤営もしなければいけないですし、そのことを考えると今回の研修所はかなり余裕をもった構成になっていたのかな、と思います。
研修所では最初にグループが組まれ、そのグループで各セッションを受けていくことになります。私のグループは全員で6人。ビーバー課程は若い人が多いと聞いていたのに、若いのは私ひとり…あとはおじさん3人とおばさん2人という構成でした。スカウトをしていた経験があるのもこれまた私ひとりだったので、最初はテントで泊まるのや炊事などの面で慣れない人ばかりだったらどうしようかと不安でしたが、スカウト経験は無くてもカブやボーイのリーダー経験がある人がいたりして、ほとんど問題はありませんでした。まぁ設営も無かったですしね。
セッションの話は…ここで細かく書いても仕方ないので大まかに。初日は上に書いたようにボーイスカウト活動全般についての話が主でしたが、2日目あたりからは少しずつ実践的な内容に入っていきます。真ん中の2日間はプログラムの企画・運営・反省とでもまとめられるでしょうか。それまでの講義で学んだ、対象年齢の特質や安全対策などを元にして、各グループごとにプログラムを仮想的に立案していきます。まず年間計画を立て、それからひとつの集会を選び、実際実行させるつもりで細かな計画を作っていきます。プログラムの内容にタイムスケジュール、準備物に要員、そして安全対策…といったふうに意見を出し合っていきます。グループにいる人たちはみんな、普段それぞれ異なった環境で集会をしていて、属している隊の規模も各々差があるので、出てくる意見はあまり重なりませんでした。たいがい、こういう計画を立てるときは同じような意見ばかりになることが多いのですが。
さて、計画が出来たら運営してみます…といってももちろん実際にスカウトを呼んでくるわけにもいきませんから、あるグループの案をするときには他のグループの人がスカウト役となります。時間は各グループ30分程度と、実際の計画をぐっと縮めた形ですが、立てた流れどおりに進めたり、計画段階で出た安全対策を盛り込んだりと、なかなか本格的なものでした。ちなみに私のいたグループのプログラムは「蛍狩り」。蛍が見られるところまで移動があって、蛍が見られるような自然の中では危険もあって…と、ぱっと思いつくような要素はほとんど盛り込まれているので、せっかくするなら勉強になるものがいいだろうということで、このプログラムになりました。実際やってみると、事前に思っていた以外にも対策をしておかなければいけないようなことが出てきたりして…このあたりが今回の研修所で一番意義深かったように思います。
最終日前日の夜―最後の夜ですね―はキャンプファイヤー。昼間にプログラムの計画や運営といった山場を越えているので、みんな気楽に参加するだけ…と思いきや、各グループで出し物と歌をそれぞれひとつずつしなければいけませんでした(^^;このへんはさすがボーイスカウトといったところでしょうか(笑)でも知らない出し物なんかも多くあって、そういうのを互いに知るというのが狙いだったのかもしれませんね。まぁ本音を言えば、構成の詰めが少し甘かったように思いますが(笑)
ついに最終日。プログラムのメインは質疑応答でした。今までのことをふまえて、あるいは自分が日ごろ活動している隊・団の現状について、登録者の確保について…各々の抱えている質問や問題について、広く参加者・講師から回答・意見を聞きます。もちろんこの場だけで解決できないような問題も多くありますが、ボーイスカウトの活動では、実は閉塞的な面が多いので、こういった機会は貴重でした。講師などからは「ここで解決できないものは実修所*3で」などという発言もありましたが(笑)
昼食後、最後に撤営をします…といっても、テントは常設のものなので、借りていた炊事用具類を返却し、個人の荷物をまとめて、掃除をする、といった程度のことで、30分強ほどのことですが。普通のキャンプだとこの作業だけで2時間くらいは軽くかかりますし、帰る前のもう気が抜けてきた頃にはなかなかの重労働になります(笑)今回は本当に楽に終わって、すんなり閉所式へ。所長から簡単なまとめが話され、修了章をもらって研修所は閉所となりました。
行きと同じように京都から参加されたリーダーに乗せてもらって帰路に就きます。さすがに行きのように早朝では無いですし、連休がひと区切りつく日ということで、京都まで3時間程度かかりました。私の車を停めているガレージの目の前まで送ってもらって、比叡平まで帰ります。数日動かしていなかったせいか、単に暑さのせいか、微妙に車の調子がよくありませんでしたが、何とか家に辿り着きました。
特別、肉体的にしんどい内容ではありませんでしたが、それまで全く面識の無い人たちと4日間寝食を共にしたということで、やはり疲れていたようです…次の日は昼間まで寝ていました(笑)

*1:と、書き始めて何日が過ぎたんでしょうか(^^;少しずつ書いてきて、やっと更新にこぎつけました(笑)

*2:今回研修所が開設された施設は、キャンプ場に併設して宿舎やレクリエーションルームが入っている建物があったので、講義はそちらで開かれました。開設場所によっては、大きなテント程度のところで講義がなされることもあります。

*3:ボーイスカウトの指導者を養成(という言葉は嫌なんですが…)する場として、研修所の他に実修所と呼ばれるものがあります。研修所の発展的な内容を扱うものなのですが、日程的にもこれまた発展していて…5泊6日に設定されています(^^;ちょっと遠慮したくなりますよね…